1年生の子供が新学期を前に、登校の不安と緊張で心因性頻尿になってしまいました。
我が家のひとり息子は穏やかでマイペースで優しい子ですが、内向的で緊張や不安を抱えやすく繊細な性格なのでいわゆるHSC気質なんだと思います。
誕生日も3月で早生まれなため、周りの同じ学年の子達と比べると成長が遅く幼稚園時代も色々苦労がありました。
それでも小学校へ入学してからは、頑張って新しい環境に慣れて、お友達も作り楽しそうに小学校へ通う姿を見て、成長を感じ安堵と共に嬉しく思っていましたが、2学期を目前に急に落とし穴にはまりました。
息子が登校渋りからくる「心因性頻尿」になってしまったのです。
心因性頻尿とは?
心因性頻尿はストレスや緊張でおしっこが近くなり、トイレに行ってもおしっこが残っていると感じて常にトイレを意識している状態のことです。
またその影響から膀胱の収縮が過敏になり、さらに尿意を引きこしてしまうそうです。
もともとトイレが近いタイプの子では無く、急に何度もトイレに行くようになり残尿感を訴えてくるので当初は膀胱炎か他のなにかの病気を疑っていました。
すぐ近くの病院を受診し尿の検査をしたら特に問題は無く、医師からは「心因性頻尿」と診断されました。
心因性頻尿になったきっかけは?
夏休みに入り子供は家で過ごす事が多くなり、自宅で宿題や好きなゲームをして過ごす毎日。
普通、夏休みなど長期の休みはお友達家族と大きな公園やプールに行って楽しく過ごす日があるのかもしれませんが、私に親しいママ友がいないので1日もお友達と遊ぶことなくほぼ私と2人だけの生活が約1か月間続きました。
登校日前日から不安を吐露していた
そして夏休みが終わりかける8月下旬に学校の登校日がありますが、数日前から「小学校行きたくない」「お友達と久しぶりに会うのが怖い」と不安を吐露してきました。
しかし不安は誰もが通る一過性のものだと思った私は息子を明るく励まし、気持ちを切り替えるように導きました。
その甲斐あってか、出校日当日は愚図ることなく学校へ向かいました。
でも帰宅後、子供の顔がなんだか暗い。
すぐに何かトラブルがあったと察したけど聞いても何も答えてくれません。
息子はあまり幼稚園や学校の事を話したがらないタイプなので、今は深堀せずとりあえず見守ることにしました。
顔色が悪いのは久しぶりの登校で疲れたのだろう、とこの時はまだ気楽に考えていました。
登校日の次の日から見えた子供の変化
翌朝、トイレから戻った子供がすぐまたトイレに駆け込むように。何度も何度もトイレに行って「おしっこが残る。全部出てこなくて辛い」と苦しそうに言ってきました。
1時間に5回程行くときもあるので病院に連れて行ったら心因性頻尿と診断されお医者さんから「お子さんはストレスを抱えていますね」と言われました。
改めて登校日に何かトラブルがあったのか子供に聞いてみましたが話しません。
何もない、言いたくない、と冴えない表情で答えます。
平日なら担任の先生にお手紙か電話で学校での出来事や様子を聞けますが、夏休み中だったので先生は不在。
なので結果として、結局原因はわかりませんでした。
久しぶりの登校にひどく緊張したのか、それとも同級生とトラブルがあったのか?
本人が何も語らずじまいなのでわかりませんが、ただ、体に異変がでるほど子供が精神的なストレスを抱えて、限界を迎えて身体に症状がでてきたのは理解できました。
長い長い夏休み、同年代と遊ぶ機会を作ってあげれなかった不甲斐ない自分を責めたりもしました。
子供がストレスを抱えた時、親ができることは?
とても弱って苦しそうな子供の姿を見ると、親の方が辛くなりますよね。でも親まで一緒に落ち込んでいては何も解決しません。
まずは子供の心と体の回復させることが必要。夏休みの残りは子どものペースに合わせ、好きなゲームをしたり近くの海に釣りに行ったり親も一緒に楽しく過ごしてリフレッシュ。
あと私は原因を無理やり追究することはしませんでした。子供の気持ちを明るく癒して勇気づけることの方に全力を注ぎたかったので。
もし明確ないじめ等だったら対応は違っていたと思いますが、子供の様子からみて現段階ではその可能性は低そうなので、とりあえず見守ることを選びました。
親が全てを把握して解決することが子供にとっての最善ではないし、息子は誰かに気遣われていることもプレッシャーになってしまうくらい繊細な子なので、大袈裟に騒がないで少し離れた場所での静観も大切だと考えました。
尿漏れが心配。防水パンツを準備。
病院で診断されてから約2週間後、頻尿の症状はだいぶ落ち着いて新学期は学校に行けそうと言っていましたがやはり尿漏れやお漏らしをすごく心配していました。
幼稚園と違い小学校でお漏らしする子はあまりいないでしょうし、粗相が原因でからかいの対象になっては可哀想。
そこで万が一を考えてお漏らし防水パンツを準備することにしました。
小学生でも使用できる市販の防水パンツ
ネットで探して購入したのはこちら。小学生でも使用できるサイズ展開が豊富なおねしょパンツです。
無地でデザインもシンプルなので一見おねしょパンツとはわかりません。
ただおねしょ対策のパンツなので、防水機能がしっかりしている分、やはり少し分厚くて不格好。息子も学校へ履いていくのは恥ずかしいと言ってきました。
防水パンツを手作り
そこで私は市販の子供下着を改造して少しの尿漏れならカバーできる 「尿漏れ防止パンツ」を自作しました。
布ナプキンを参考に市販のボクサーパンツの股の部分に防水シートと吸収シートを縫い付けただけの簡単ソーイングですが、違和感のないパンツができたのでご紹介します。
用意した材料
○普段使用しているパンツ(写真のパンツは新品です)
①吸水・消臭シート
②透湿防水防水シート
③ガーゼの生地
生地類は全て手芸用品で購入。③のガーゼの生地は、股の部分が濡れても目立たない色を選びました。Wガーゼなので肌当たりも良く不快感もありません。
①吸収シートと②透湿防水シートの生地のアップです。
手芸店の店員さんに教えていただきましたが、①吸収・消臭のBELL OASISは高吸湿繊維でアンモニアの消臭性が強いので、臭いの心配が無くお洗濯で繰り返し使える優れ物なので失禁パンツなどの使用に最適です。
型紙におこす
防水シートを取り付けたい場所の型紙を取ります。本当はサイズを測って正確に作成した方が見た目は綺麗だと思いますが、目的は「失禁用吸収パンツ」で裏地に付けるので細かいことを気にせず取りました。
今回は股の部分だけ防水シートを取り付けますが、必要があればお尻が当たる箇所にも防水シートがあれば更に漏れを防げて安心ですね。
各生地をカットする
型紙に沿って②透湿防水シートと③ガーゼの生地を裁断します。③吸収シートは少し厚みがあるので長方形に切って③ガーゼ生地に場所を調整してミシンで縫い付けます。
防水シートと、吸水シートを縫い付けたガーゼの周りをミシンで縫います。
パンツの股の部分に完成した防水をまつり縫いで縫い付けたら完成です。
ミシンが上手な方はミシンでもOKですが、形紙が適当なので手縫いで微調整しながら縫い付けました。
完成
所要時間は約1時間。これで多少の尿漏れは安心です。
どうですか?見た目は普通のパンツと変わりませんよね?これで学校のトイレや体操服に着替える時に同級生に見られて大丈夫。
子供も気に入って、毎日学校に履いて行ってくれました。気休め程度かもしれませんが、親も一緒に問題と向き合っている姿を見せることができたので作成して良かったです。
新学期を迎えて、私が行った3つの行動。
始業式当日、学校へ行けるか心配でしたがなんとか登校してくれました。泣きながらですが…。
新学期が始まってからも、登校前にトイレ(お漏らし)が不安で泣いたり、登校を渋ったりで親もフォローが大変でしたが、1週間過ぎたあたりから気分が落ち着き、今では普通に登校できるようになりました。
親が学校が始まるにあたり行った3つの行動は、結果的に子供に安心感を与え学校へ行くきっかけをつかむサポートになったのかな?と思います。
不安を感じている子供を褒めて励ます。
子供は何かに怯え臆病になり、結果ストレスを溜めて心因的な症状が出たので、まずは不安を取り除くために明るい言葉をかけて気持ちを前向きに導き、そして褒めまくって自信をつけてあげました。
先生に症状を連絡して、それを子供に伝える。
ここで重要なのは、子供に、先生に症状を伝える事の了承を得ることだと思います。
原因が担任の先生かもしれないのに、親が先走って余計な事をして更に子供を追い込む事は避けたいですからね。
あと先生に症状を知られることを恥ずかしいと思ってしまう子供もいるかもしれないので、必ずお子さんに聞いてみましょう。
我が家の担任は幸いなことに優しくて頼りがいのある同性(男性)の先生なので、息子はむしろ知って欲しいと希望してきました。
事情を知った先生はとても心配して「授業中でも、行きたくなったらトイレ行ってね」と言ってくれたので不安が消え少し安心したみたいで、おかげで学校で失敗をすることはありませんでした。
辛かったら帰ってきてもいいよ、と伝えておく。
「学校で気持ちがが不安定になって帰りたくなったら先生に言ってね。ママがすぐ迎えに行くから。」
もしお漏らししたり、残尿感が悪化したらすぐ帰宅できるよう逃げ場の確保と、ママと先生は味方だからいつでもSOSを出してと伝えました。多分これが息子に一番効果があった言葉だったと思います。
実際最初の数日は早退してきましたが、いつでも帰れる事実が結果的に安心に繋がり、その後は普通に登校して終日学校で過ごすことができているのでひと安心しました。
まとめ
子供の夏休み明けの登校渋りはとりあえず落ち着きましたが、私はこれで乗り切った、とは全然思っていなくて多分ここからがスタートなんだろうなと感じています。
最後に私が子供に対して行った対応をまとめてみました。
子供の登校渋りは正直辛いです。
自分の努力だけでは解決できない問題と向き合うのは精神的に苦しいけど、可愛い子供の問題を無責任に放り出すこともできない親御さんは多いかと思います。
これから長期の休み明けのたびに、同じ問題を繰り返すのかもしれなれないと思うとげんなりしますが、更なる覚悟を持って親も一緒に困難を乗り越え成長していきたいです。